天然素材系断熱材~炭化コルク編~
日本ではまだ一般的ではありませんが、健康住宅に取り入れられるつつある断熱材が天然素材系です。天然素材系の断熱材には、羊毛や炭化コルクなどがあります。
ここでは、炭化コルクのメリットとデメリットを紹介します。メリットとデメリットを知って、注文住宅に取り入れるか考えてみてください。
炭化コルクとは、ワインの栓などの製造工程で出た端材を炭化させたものです。
炭化コルクには防中性があります。これはコルクにスペリンという防虫成分が含まれているからです。コルクはカーペットに使用されることがありますが、防中性があるためカーペットにダニなどが発生しにくくなっています。
天然の断熱材を使用して家の中で虫が大量に発生すると考えると、気持ちがよいものではありません。しかし、炭化コルクなら防中性があるので安心できます。しかも、薬剤を添加することによる防虫効果ではなく、天然の防虫剤を含んでいるので安心感があります。
ワインの栓を見るとわかりますが、コルクにはたくさんの空気が含まれています。このような構造により、優れた断熱・調湿・吸音性を備えています。
断熱性が高くなることで、エアコンの効きがよくなり、夏は涼しく、冬は暖かく過ごしやすくなります。それによって電気代の節約が期待できます。
そして、端材を使用するので環境に優しいです。端材を捨ててしまえば二酸化炭素を放出することになりますが、捨てることなく資源を有効活用することにつながっています。
デメリットは価格が高いことです。天然素材系の断熱材である羊毛と同様に、炭化コルクも価格が高いです。炭化コルクの使用量が多いと注文住宅の価格も高くなってしまいます。
メリットは防中性・断熱性・調湿性・防音性に優れていること、デメリットは価格が高いことです。
炭化コルク以外にも断熱材にはさまざまな種類があります。それぞれの断熱材のメリットとデメリットをよく調べて、特徴を踏まえたうえで選んでみてください。