主流ではありませんが、注文住宅の断熱材として注目され始めているものが、天然素材系断熱材です。ご存じない方も多いのではないでしょうか。天然素材系断熱には、羊毛や炭化コルクなどがあり、健康住宅に取り入れられることがあります。

断熱材は住環境を左右します。それぞれの断熱材のメリットとデメリットを知って、住み心地がよい注文住宅を作りましょう。

ここでは、羊毛の断熱材のメリットとデメリットを紹介します。

羊毛の断熱材は文字通りひつじの毛に防虫加工を施したものです。

ウールのセーターを長年タンスにしまっていて、虫食いにあった経験がありませんか。羊毛は虫の被害にある危険性があるのです。しかし、断熱材に使用される羊毛は防虫加工がされているのでその心配はありません。防臭効果は半永久的に持続するとされています。

羊毛の特徴は、高い調湿力と断熱性です。

自ら湿気を吸収・加湿をして、空気を含むことで高い断熱性を発揮します。ウールのセーターを着ると温かいのは、体を衣服の間に空気の層ができるからです。断熱材に使用した場合でも、空気をため込んで外気の影響を抑えてくれます。

また、耐久性にも優れています。ウールを使用した絨毯を使っている方ならわかると思いますが、何年も使用できていると思います。それだけ耐久性があるのです。

デメリットは価格が高いことです。ウールのセーターも化繊のセーターよりも高いことに似ています。天然素材系の断熱材は価格が高い傾向があります。

羊毛は断熱材としては比較的新しい素材なため、施工できる業者が限られています。そのため、施工できる業者を探さなければなりません。注文住宅を建てる際にはやらなければならないことがさまざまあるなか、羊毛を施工できる業者を探すとなると、さらに手間がかかります。

羊毛は優れた断熱性を持つものメリットを持つものですが、価格が高い、施工できる業者が限られているなどのデメリットがあります。どのような住宅を建てたいのか、どれくらいまでなら断熱材に費用をかけることができるのかなどを考えて、注文住宅に使用する断熱材を選んでみてください。