住宅における断熱材の選び方
グラスウール、ロックウール、羊毛、セルロースファイバー、ビーズ法ポリスチレンフォームなど、断熱材にはさまざまな種類があります。断熱材の種類が多いので、注文住宅にはどのような断熱材を取り入れようか迷ってしまうのではないでしょうか。
注文住宅を建てた後に断熱材を簡単に換えることはできません。住み心地がよい家を作るために、どのような断熱材を使うのかよく考えてみましょう。
では、どのように選んだらよいのでしょうか。
●価格で選ぶ
断熱材の形状には、フェルト、マット、ボードなどがあり、工法には充填断熱や外貼り断熱などがあり、形状や工法によって価格が変わります。そのため比較は難しいのですが、価格比率を比べてみるとおおよその目安になります。
約40坪の住宅で1棟当たりで考えてみると、最も安いものがグラスウールとロックウールです。どちらも繊維系断熱材で、鉱石を細い繊維状に加工したものです。
次に安いものがビーズ法ポリスチレンフォームや押出法ポリスチレンフォームです。ポリスチレン樹脂や発泡剤などを混ぜて、発泡させたものです。
高価なものはセルロースファイバーです。セルロースファイバーはおがくずやダンボールなどを綿状に加工したものです。高い断熱性があります。
●熱伝導性
熱伝導性が低いほど熱を伝えにくくなります。つまり、外気の影響を受けにくくなって、夏は涼しく、冬は暖かく過ごしやすくなるのです。
熱伝導性が低い断熱材は、押出法ポリスチレンフォームや発泡ウレタンボードなどの発泡プラスチック系の断熱材です。無繊維系断熱材のグラスウールやロックよりも発泡プラスチック系断熱材の方が熱伝導性が低い傾向があります。
●防音
防音のためには、セルロースファイバーや羊毛がおすすめです。防音性を高めるためには、断熱材の種類だけでなく窓やサッシにも工夫をすることが大切です。
さまざまな種類の断熱材があり、それぞれ特徴があります。何を重視するのか考えて断熱材を選んでみてください。